【小説】古畑任三郎vsAKB48※コピペだけどいいよね(///)
2011年10月27日 その他、独り言とかオープニング
「ご無沙汰をしております。古畑任三郎です。
えー、人生において信頼というのはとても大切なものです。
たとえば、みなさんが何か大きな失敗をしたとき、助けに駆けつけてくれる人は何人いるでしょうか。家族?友人?同僚?
…えー、そういう意味では、今回の犯人ほど周りの人間に信頼されている人物を、私は知りません」
※オープニング「古畑任三郎」を聴いてから読むと少しだけ楽しめます。
Scene1
―7月 AKB48劇場―
「おはよ~」
高橋みなみは鞄を楽屋のロッカーに突っ込むと、前田敦子の隣に腰かけた。メイクの手が髪に伸びてくる。前田の「おはよう」がないので、隣を見る。少し驚いた。いつものように寝ていると思っていたからだ。
前田はぼんやりと鏡を眺めていた。
「あっちゃん、元気ないね」
「そんなことないよ」
前田はおもむろにペットボトルの水に口をつける。
「そっか。なんかあったら、いつでも話きくからね」
前田は「うん」と頷く。それきり二人は黙った。
Scene2
公演後。
高橋が着替えを鞄に詰めていると、か細い声が肩にかかった。
「たかみな。話あるんだけど」
「ん。どうした。敦子」
高橋は笑顔を返したが、前田の思いつめた様子に鼓動が早くなった。前田は人が聞いていないかを確認してから、小声で話し出した。
「最近、なんか見られてる気がするの」
「見られてる?」
「そうなの。視線を感じるっていうか、つけられてる気がする」
「ストーカーってこと?」
「たぶん…」
前田は俯き気味にこたえる。
「私のほかに誰かに言った?」
「まだ。誰にも」
「そう」
「でも、麻里ちゃんには言おうと思ってる」
「麻里子様はいいかも。大人には?マネージャーさんとか、戸賀崎さんとか」
「言ってない。まだ、確信じゃないし、メディアに流れて大事になるのも迷惑になるし」
「でも…」
高橋が口を開きかけたが、前田がその肩を掴んだ。
「今は大事な時期じゃない。もう少しで東京ドームなんだよ」
前田の目は強かった。高橋は知っている。こういうときは何を言っても無駄だ。
「わかった。じゃあ、私もほかの人には絶対言わない。でも、また何かあったら必ず教えて」
「うん。わかった」
前田はしっかり頷いた。高橋は笑顔で前田の頭を撫でてから、「帰ろう」と肩をたたいた。
Scene3
―二週間後 撮影スタジオ―
スタジオを出た前田は、高橋の小さな背中に飛びついた。
「たかみなー。今日一緒に帰ろう」
「うおっ。どうしたあっちゃん。珍しいね」
高橋は嬉しさを滲ませて言う。その様子に前田も笑顔になる。
「なんか、久しぶりに二人で話したいなって」
二人はほかのメンバーを見送ったあと、二人で駅に向かった。
「電車大丈夫かな」
高橋が言う。
「大丈夫だよ。完全防備だし」
前田は深めに被ったキャップのつばとマスクを指差した。
「そうだね」
「たかみなはリボン外したら誰だかわかんないしね」
「ちょっと。どういう意味だよそれ」
「うそうそ。高橋みなみめっちゃ有名人」
「適当だな~」
冗談を交わしながら連れだって歩く。
「そういえば、たかみな腕大丈夫?」
高橋は先日の公演で腕を怪我したのだ。
「大丈夫。まだ少し力が入らないけど」
「そうなんだ。気をつけてね」
「ありがとう。あっ、私切符買うわ。小銭すげーたまってるんだよね」
「わかった」
「あっちゃんこの鞄持っててくれる?」
「うん。あっ、たかみなもう電車来るよ」
「マジで!?」
高橋が切符を受け取るのを見るなり、前田は走り出した。
「ほらたかみな早く!」
二人は全力疾走で電車に駆け込んだ。
「ご無沙汰をしております。古畑任三郎です。
えー、人生において信頼というのはとても大切なものです。
たとえば、みなさんが何か大きな失敗をしたとき、助けに駆けつけてくれる人は何人いるでしょうか。家族?友人?同僚?
…えー、そういう意味では、今回の犯人ほど周りの人間に信頼されている人物を、私は知りません」
※オープニング「古畑任三郎」を聴いてから読むと少しだけ楽しめます。
Scene1
―7月 AKB48劇場―
「おはよ~」
高橋みなみは鞄を楽屋のロッカーに突っ込むと、前田敦子の隣に腰かけた。メイクの手が髪に伸びてくる。前田の「おはよう」がないので、隣を見る。少し驚いた。いつものように寝ていると思っていたからだ。
前田はぼんやりと鏡を眺めていた。
「あっちゃん、元気ないね」
「そんなことないよ」
前田はおもむろにペットボトルの水に口をつける。
「そっか。なんかあったら、いつでも話きくからね」
前田は「うん」と頷く。それきり二人は黙った。
Scene2
公演後。
高橋が着替えを鞄に詰めていると、か細い声が肩にかかった。
「たかみな。話あるんだけど」
「ん。どうした。敦子」
高橋は笑顔を返したが、前田の思いつめた様子に鼓動が早くなった。前田は人が聞いていないかを確認してから、小声で話し出した。
「最近、なんか見られてる気がするの」
「見られてる?」
「そうなの。視線を感じるっていうか、つけられてる気がする」
「ストーカーってこと?」
「たぶん…」
前田は俯き気味にこたえる。
「私のほかに誰かに言った?」
「まだ。誰にも」
「そう」
「でも、麻里ちゃんには言おうと思ってる」
「麻里子様はいいかも。大人には?マネージャーさんとか、戸賀崎さんとか」
「言ってない。まだ、確信じゃないし、メディアに流れて大事になるのも迷惑になるし」
「でも…」
高橋が口を開きかけたが、前田がその肩を掴んだ。
「今は大事な時期じゃない。もう少しで東京ドームなんだよ」
前田の目は強かった。高橋は知っている。こういうときは何を言っても無駄だ。
「わかった。じゃあ、私もほかの人には絶対言わない。でも、また何かあったら必ず教えて」
「うん。わかった」
前田はしっかり頷いた。高橋は笑顔で前田の頭を撫でてから、「帰ろう」と肩をたたいた。
Scene3
―二週間後 撮影スタジオ―
スタジオを出た前田は、高橋の小さな背中に飛びついた。
「たかみなー。今日一緒に帰ろう」
「うおっ。どうしたあっちゃん。珍しいね」
高橋は嬉しさを滲ませて言う。その様子に前田も笑顔になる。
「なんか、久しぶりに二人で話したいなって」
二人はほかのメンバーを見送ったあと、二人で駅に向かった。
「電車大丈夫かな」
高橋が言う。
「大丈夫だよ。完全防備だし」
前田は深めに被ったキャップのつばとマスクを指差した。
「そうだね」
「たかみなはリボン外したら誰だかわかんないしね」
「ちょっと。どういう意味だよそれ」
「うそうそ。高橋みなみめっちゃ有名人」
「適当だな~」
冗談を交わしながら連れだって歩く。
「そういえば、たかみな腕大丈夫?」
高橋は先日の公演で腕を怪我したのだ。
「大丈夫。まだ少し力が入らないけど」
「そうなんだ。気をつけてね」
「ありがとう。あっ、私切符買うわ。小銭すげーたまってるんだよね」
「わかった」
「あっちゃんこの鞄持っててくれる?」
「うん。あっ、たかみなもう電車来るよ」
「マジで!?」
高橋が切符を受け取るのを見るなり、前田は走り出した。
「ほらたかみな早く!」
二人は全力疾走で電車に駆け込んだ。
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