【小説】古畑任三郎vsAKB48※コピペだけどいいよね(///)その2
2011年10月27日 TCG全般Scene4
二人の会話は弾んだ。列車は、あっという間に前田の最寄り駅に停車した。
「送るよ」
「ありがとう。でも改札まででいいよ。明日も早いし」
「あの、あっちゃん」
高橋は控えめに訊いた。
「なに?」
「ストーカーのこと…」
「あっ、それね。大丈夫。最近は何もないし、優子の霊感が一瞬うつっただけだったのかも」
「それなら、よかった」
高橋は心から安心した顔で胸を撫でた。
「ごめん。なにも言わなくて」
「いやいや。とりあえず安心したわ」
「あのさ、たかみな。まじめな話していい?」
「私たちがいなくなったあと、AKBどうなると思う」
「続いてると思う」
「ほんと?」
高橋は大きく頷き、続けた。
「うん。私が何としてでも続かせてみせる。それに、私たちはテレビとかだけが輝ける場所じゃないし。劇場の質は何が何でも落とさないように。それまではちゃんと見守る」
「ありがと。私も安心した」
「じゃ、また今度ね」
「うん。じゃあね」
Scene5
高橋は前田の背が夜の闇に見えなくなるまで見送った。
踵を返してホームに向かう。電光掲示板によると、次の電車は15分後だ。
高橋はトイレを済ませ、時計を見た。まだ電車の到着には8分ある。
「この時間は都内でも本数ないなー。そうだ、お母さんにメール」
そこで、高橋ははっと気付いた。
前田は足取り軽く自宅マンションに向かっていた。暗い道は人影もなく、街灯がぽつりぽつりと寂しげなスポットライトを路肩に落としているが、高橋との会話を反芻していると恐怖はなかった。
しかし、マンションの前の児童公園に差し掛かった時だった。左腕を誰かに掴まれた。叫ぶ間もなく口に手が回る。そして、首に何か冷たいものがあてられた。耳元で身の毛がよだつほど低い声がした。
「叫んだり、暴れたりしたら殺す」
Scene6
高橋が気づいたのは鞄の存在である。
切符を買う時に前田に渡してそのままだ。列車に急いで飛び乗ったあと、会話も盛り上がっているうちにお互い忘れてしまっていた。携帯電話は確かあの中だ。
「やっべ。携帯はまずいよね」
高橋はホームから引き返し、有人改札を通って駅から出た。
「はぁ。また、走んのか」
愚痴を言いつつも、高橋は走り出した。
少し走っただけで、街灯の下に前田のシルエットが小さく見えた。声をかけようとした、次の瞬間、前田の影が消えた。それも誰かに引き込まれるように。
高橋の頭には、先日のストーカーのことが真っ先に浮かんだ。慎重に、かつ素早く敦子が消えた場所まで距離を詰めていく。
間もなく、男の腕で、後ろから木に押さえつけられている前田が見えた。男の右腕がその腰のポケットに伸びた。その手が取りだしたものを高橋が見たとき、彼女のなかで何かが切れた
耳元で脅され、前田は死を覚悟した。
その時、男の後ろのほうで甲高い声が上がった。鈍い音。男のうめき。その体が力なく前田の足元に倒れる。
そして、その後ろには親友の茫然自失とした姿があった。
Scene7
高橋は持っていた石を取り落とし、暗闇でもわかるぐらい蒼白な表情で、その場にへたり込んだ。前田も倒れた男を凝視したまま、固まっている。
しかし、高橋はしばらくして、石から手を離し、頭を抱え込んだ。
「どうしよう!わたし、わたし…!そうだ、救急車…」
高橋は動転したまま、前田の足元に転がった鞄に手を伸ばした。と、前田がその手を掴んだ。
「あっちゃん?」
戸惑う高橋には答えず、前田は男の首筋に指先を当てた。
「死んでる」
「え?」
「脈がないの」
「そんな…。じゃあ、警察に…」
「待って。そんなことしたら、たかみなどうなるの?」
「それは…」
「絶対だめ。ねぇ、今たかみながいなくなったらどうするの?」
「でも…」
「絶対だめだよ。とりあえず麻里子に電話しよう」
「もしもし?」
前田が篠田と通話しているあいだ、高橋はずっと石を見つめていた。
「麻里子来てくれるって」
「うん…」
朧げに答える高橋の横で、前田は散乱していた荷物をまとめ出した。
二人の会話は弾んだ。列車は、あっという間に前田の最寄り駅に停車した。
「送るよ」
「ありがとう。でも改札まででいいよ。明日も早いし」
「あの、あっちゃん」
高橋は控えめに訊いた。
「なに?」
「ストーカーのこと…」
「あっ、それね。大丈夫。最近は何もないし、優子の霊感が一瞬うつっただけだったのかも」
「それなら、よかった」
高橋は心から安心した顔で胸を撫でた。
「ごめん。なにも言わなくて」
「いやいや。とりあえず安心したわ」
「あのさ、たかみな。まじめな話していい?」
「私たちがいなくなったあと、AKBどうなると思う」
「続いてると思う」
「ほんと?」
高橋は大きく頷き、続けた。
「うん。私が何としてでも続かせてみせる。それに、私たちはテレビとかだけが輝ける場所じゃないし。劇場の質は何が何でも落とさないように。それまではちゃんと見守る」
「ありがと。私も安心した」
「じゃ、また今度ね」
「うん。じゃあね」
Scene5
高橋は前田の背が夜の闇に見えなくなるまで見送った。
踵を返してホームに向かう。電光掲示板によると、次の電車は15分後だ。
高橋はトイレを済ませ、時計を見た。まだ電車の到着には8分ある。
「この時間は都内でも本数ないなー。そうだ、お母さんにメール」
そこで、高橋ははっと気付いた。
前田は足取り軽く自宅マンションに向かっていた。暗い道は人影もなく、街灯がぽつりぽつりと寂しげなスポットライトを路肩に落としているが、高橋との会話を反芻していると恐怖はなかった。
しかし、マンションの前の児童公園に差し掛かった時だった。左腕を誰かに掴まれた。叫ぶ間もなく口に手が回る。そして、首に何か冷たいものがあてられた。耳元で身の毛がよだつほど低い声がした。
「叫んだり、暴れたりしたら殺す」
Scene6
高橋が気づいたのは鞄の存在である。
切符を買う時に前田に渡してそのままだ。列車に急いで飛び乗ったあと、会話も盛り上がっているうちにお互い忘れてしまっていた。携帯電話は確かあの中だ。
「やっべ。携帯はまずいよね」
高橋はホームから引き返し、有人改札を通って駅から出た。
「はぁ。また、走んのか」
愚痴を言いつつも、高橋は走り出した。
少し走っただけで、街灯の下に前田のシルエットが小さく見えた。声をかけようとした、次の瞬間、前田の影が消えた。それも誰かに引き込まれるように。
高橋の頭には、先日のストーカーのことが真っ先に浮かんだ。慎重に、かつ素早く敦子が消えた場所まで距離を詰めていく。
間もなく、男の腕で、後ろから木に押さえつけられている前田が見えた。男の右腕がその腰のポケットに伸びた。その手が取りだしたものを高橋が見たとき、彼女のなかで何かが切れた
耳元で脅され、前田は死を覚悟した。
その時、男の後ろのほうで甲高い声が上がった。鈍い音。男のうめき。その体が力なく前田の足元に倒れる。
そして、その後ろには親友の茫然自失とした姿があった。
Scene7
高橋は持っていた石を取り落とし、暗闇でもわかるぐらい蒼白な表情で、その場にへたり込んだ。前田も倒れた男を凝視したまま、固まっている。
しかし、高橋はしばらくして、石から手を離し、頭を抱え込んだ。
「どうしよう!わたし、わたし…!そうだ、救急車…」
高橋は動転したまま、前田の足元に転がった鞄に手を伸ばした。と、前田がその手を掴んだ。
「あっちゃん?」
戸惑う高橋には答えず、前田は男の首筋に指先を当てた。
「死んでる」
「え?」
「脈がないの」
「そんな…。じゃあ、警察に…」
「待って。そんなことしたら、たかみなどうなるの?」
「それは…」
「絶対だめ。ねぇ、今たかみながいなくなったらどうするの?」
「でも…」
「絶対だめだよ。とりあえず麻里子に電話しよう」
「もしもし?」
前田が篠田と通話しているあいだ、高橋はずっと石を見つめていた。
「麻里子来てくれるって」
「うん…」
朧げに答える高橋の横で、前田は散乱していた荷物をまとめ出した。
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